2024.04.08 会社の取り組み
経営:中小機構ハンズオン支援事例として紹介されました
独立行政法人中小企業基盤整備機構様のハンズオン支援の優良事例として2023年度事例集の中で芝原工業が紹介されました。
〈独立行政法人中小企業基盤整備機構様/ハンズオン支援事例集〉
https://www.smrj.go.jp/sme/consulting/hands-on/02.html
ハンズオン支援とは、国の中小企業政策の中核的な実施機関として地域の自治体や中小企業支援機関と連携しながら中小企業・小規模事業者の成長のサポートを行っている中小機構様が、経営課題の解決に取り組む中小企業・小規模事業者に対して、豊富な経験と実績を持つ専門家を一定期間派遣し、アドバイスを実施することで課題解決支援を行っていくサービスです。対象となる分野は経営戦略や事業計画、グローバル化や業務のシステム化、マーケティングなど多岐に渉り、アドバイザーとなる専門家に全てを託すのではなく、企業が主体的に取り組むことで、支援終了後も継続的に成長できる仕組みづくりまでを目ざしていることがこの支援の特徴の一つでもあります。
これまで芝原工業が得意とする溶接組立工程は高度な技術を要する作業が多く、熟練技術者による技術力が弊社の強みでもありますが、一方でその技術が属人的かつ工数がかかるものであるために、生産性の向上を図っていく上での大きな障がいとなっていました。今回この大きな経営課題の解決に挑むにあたり、社内プロジェクトを立ち上げ、2022年1~5月と2022年12月~2023年7月の2期に亘り、中小機構様から派遣いただいたアドバイザーに伴走いただきました。
第1期では、ボトルネックとなっていた溶接組立の各作業の価値分析を行い、ムダな作業を排除すると同時に、これまで技術者が行っていた作業のうち、付随作業にあたる運搬・補助作業をミズスマシ作業者に集約することで技術者が高度なスキルが必要となる溶接作業に集中できる体制の確立を行いました。またそれと並行して、その他の作業や工程におけるロスやムダを洗い出し、改善することで生産能力の27%向上を実現させました。
また第2期には、対象工程の範囲を溶接組立の前段階である加工・仕込・曲げにまで拡大し、併せてプロジェクトのメンバーも第1期メンバーに加え、新たに各工程の若手リーダーが参加することで人材の充実を図りました。生産体制の強化に向け、メンバー全員で各工程の観察・分析を行うことで、他工程の人の視点による新たな気づきや施策なども生まれ、現時点ではみなしとなりますが、40%の生産性向上を見込んでいます。
今回のプロジェクトにより目に見える形での非常に大きな成果を挙げることができました。またそれと同時にプロジェクトを通し、メンバーたちが部署の垣根を越えて全社的な課題に対してワンチームで取り組めたこと、参加メンバー自身の成長へと繋がったことは大変価値のある経験だったと思います。
中小機構様によるご支援はこれで終了となりますが、これをファーストステップとしてプロジェクトの中で培った改善・人材育成に対する高い目標意識とワンチームとして経営課題に取り組む姿勢の波及や、ノウハウの醸成を加速させていきたいと考えています。